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らくちん道への道

「空」論: 空から読み解く仏教(春秋社)



内容紹介
空の思想が仏教でどのように生まれ展開していったのか。インドのブッダから始まり、大成者の龍樹を経て、唯識思想・如来蔵思想との関係を明かし、さらにはチベット・中国・日本における受容までをも網羅した、長大な仏教の歴史も学べる入門書。


チベット密教で有名な正木晃先生の「空」についての本。

正木先生には和方鍼灸友の会のイベント後の飲み会で少し話したことがあり、面白い先生だった印象。

よく言われることだが、釈迦より始まりインド、チベット、中国、日本と伝わるうちに教えの内容が変ってしまった。

「空」についても、日本で有名な般若心経の解釈が千差万別であることや、量子論との共通点などが実は膨大な「空」の思想の極一部でしかないことなど初めて知ることもあった。

密教の成立過程を見ても時代の要請から内容を変えざるを得ないこともあり、只一つの真理というよりは個人が使う便利な道具として扱った方が良いのかもしれない。

若干余談になるが、少し前に「非二元(ノンデュアリティ)」や「悟り」が流行ったことがあり、私も興味が出て浜松の井上老師の接心に行った時に「まず、自分がどこにいたら良いのか(老師曰く、土台となるもの)」がよくわかった。

少し後になって、普段あれほど頭の中に残っていた思考や感情を持続することができなくなったのに気づき、「ああ、自分の頭が壊れたな・・・」ということがわかり、以前の状態に戻れなくなってしまった。

そういえば、若い頃に相当な修行経験がある友人が「瞑想や禅をやっていると、ある時突然頭が壊れる。壊れただけなら只のキチガイだが、仏教などの宗教には『悟り』といって、これを善用させる方法論が確立されている(要約)」と言っていたのを思い出した。

禅の修行としてはこれからのはずだし、私にとって井上老師が大変尊敬している禅の先生であるのは変わりはないが、別に禅の坊さんになるつもりもないので一旦終了。

現在も仕事の合間とかに座ることもあるが、例えば「究極の悟り」や「最高の真理」なんてものはバカバカし過ぎて興味も起きない。

本来「悟り」なんてものは具体的な定義もなく、世の中には様々な「悟り」が存在するのだろう。

どんなに凄い体験をしたとしても所詮は個人の体験に過ぎず、誰かが「自分は悟った!」と思えば「悟り」で間違いなく、これを自己完結で終わらせれば何の問題も生じない。

但し、これを皆から「悟った特別な人」だと見てもらいたいなら話は別で、一般の人から「この人は凄い!」と思われるだけの内容を語れる弁が立たなければ、上から目線の変な人として敬遠されて終わる。

こういう人が聖者としてニーズが元々ある社会以外は、「悟った特別な人」だと評価できる第三者の鑑定人やプロモーションが必要である。

先の友人の話では、表に出ない悟りマニュアルがある仏教などでは寺に閉じ込めて仏の教えを叩きこむことにより民衆から高僧として見てもらえる人物をつくるシステムを持つ。

しかし・・・偉大な釈迦の境地や個々の教えも、伝える過程で社会のニーズに応じて変えていかないと内容がいくら良くても見向きもされずに滅ぶしかないという、正に「諸行無常」を実感している。






by rakuchin-dou | 2019-10-09 22:51 | 最近読んだ本 | Trackback | Comments(0)
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福岡市中央区薬院駅近くの整体・鍼灸院のブログ。仕事関係より読んだ本の感想がほとんど。
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