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らくちん道への道

無我―「私」とはなにか― (サンガジャパンVol.26)

無我―「私」とはなにか― (サンガジャパンVol.26)

アルボムッレ・スマナサーラ,前野隆司,ネルケ無方,永井均,石川勇一,中川吉晴,パイサーン・ウィサーロ,浦崎雅代,アチャン・ニャーナラトー,横山紘一,三砂慶明,井上ウィマラ,大谷彰,藤本晃/サンガ

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内容紹介
【特集】
無我―「私」とはなにか―
「自分探し」という言葉が、一昔前に流行ったことがある。
旅に出たり、人と出会ったり、新しい経験を積むなどして、どこかにあるはずの「本当の自分」を探す行為である。
しかし、今、「本当の自分」という概念は問い直される時代に差し掛かっている。
だからこそ、「無我」である。
本特集では、「『私』とはなにか?」という問いを起点に、仏教の最重要概念である「無我」について探求する。
(扉より一部抜粋)

【特集】
●「私」とは幻想である――仏教と幸福学の対話 心とは何か? 幸せに生きるとはどういうことか?
対談:アルボムッレ・スマナサーラ×前野隆司
●無我とは何か――考えても考えても、疑問は尽きません。
インタビュー:ネルケ無方
●自我、真我、無我について――「気づき(サティ、マインドフルネス)」はいかにして可能か
執筆:永井均
●二つの河を渡って――心理学、トランスパーソナル、初期仏教のあいだ
執筆:石川勇一
●ラマナ・マハルシと真我の探究
執筆:中川吉晴
●無我の学びによって、死の悲しみを癒す
執筆:パイサーン・ウィサーロ、浦崎雅代
●大切な三つの経典と「我」を超えるための修行のあり方――西洋を代表する僧院の副僧院長に聞く経典との向き合い方と修行の心得
インタビュー:チャン・ニャーナラトー
●阿頼耶識を発見し、無我を体験する、唯識的生き方のすすめ
インタビュー:横山紘一
●梅田 蔦屋書店人文コンシェルジュと読む「無我への扉」
執筆:三砂慶明





今回のサンガジャパンは「無我」の特集で、様々な分野の先生が語られている。

冒頭のスマナサーラ長老と前野隆司教授の対談は面白かった。

前野教授はロボット工学の専門家でロボットを人間に近づけるため脳や心の研究をした結果、逆に「実は人間には心はなくロボットと大差ない」という「受動意識仮説」を提唱している。

ただ、幸福について測定する方法論はユニークだとは思うが、本来測定ができない物の数値化はかなり無理やりな気がする。

スマナサーラ長老の、うつろいやすい幸せを追い求めるよりも苦をなくす仏教の方法論は納得ではあるが、最初から物質的な所有ができたお釈迦さんのことを考えると、もう一つの物質的な幸せを飽きるまで追い求めて段々捨てていく方法論もアリかと。


個人的には、私が在るかどうか?については論理的に考えて行けばいくほど、自らを存在させるのは他との関係性においてのみ現れることになってしまうので、現状では「我はない」という結論になる感じはする。

インドの聖者のように大いなる真我に到達できたとしても、所詮はその人個人の体験でしかない。

とはいえ、同時に例え実体のない幻想だとしても、脳が壊れていない限り個人の実感としては常に我は在るわけである。

宇宙の次元についてもそうだが何所まで行っても仮説でしかなく、普通の人はわかるはずのないものはわからないまま置いといた方が楽に生きられるような気はするね。






by rakuchin-dou | 2017-05-23 02:47 | 最近読んだ本 | Comments(3)
Commented at 2017-05-23 10:45 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by rakuchin-dou at 2017-05-25 05:30
鍵コメ 様

戒律の厳しい組織の長老でしたら、弟子への対応も当然厳しくなるでしょうね。

難しいのは、外見で怒っているように見えても、感情などの内部処理が適切に行われている場合、普通の人には判断ができないことでしょう。

「自分探し」で検索すると、確かに批判的なページの方が多くヒットします。

私自身は、人は皆無意味なこと死ぬまで探し続ける人生だと思いますし、実際色んなことをしてきました。

逃げという批判もあるでしょうが、旅や異文化交流などの行動だけなら、今でも別にバカにはされないんじゃないですかね?内心羨ましいと感じる人もいると思います。

誰がそれをするか?という話で、いわゆる「意識高い系バカ」の人達は他人より自分を優位に見せるためにこの手の話をするので、単にウザがられているだけだと思います。
Commented by rakuchin-dou at 2017-05-25 06:01
異文化交流といえば、昨日ロシア人のダニール先生と深夜まで飲む機会があった。

ダニール先生は海外が長いので私でも何とか理解できる英語で話していただいたが、英語が普通にできる人は細かい話を直接していたので、この時は語学ができる人を単純に羨ましいと思った。

福岡市中央区今泉の整体・鍼灸院のブログ。仕事関係より読んだ本の感想がほとんど。
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