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らくちん道への道

生存教室 ディストピアを生き抜くために (集英社新書)

生存教室 ディストピアを生き抜くために (集英社新書)

内田 樹 / 集英社

【内容説明】
マンガ『暗殺教室』(松井優征・作)は、「担任教師の〝殺せんせー〟なる超生物を卒業までに倒すこと」「そのために殺傷技術に練達すること」「中学生たちを学校で教育し成長させること」という
一見まったく相容れない課題と一風変わった学校生活をスリリングに描写した傑作SFコメディ。
この作品に武道家であり思想家の内田と武術家の光岡が着目。このマンガに内在する「師を超えること」という極めて教育的かつ武術的なテーマをはじめ、社会が完全管理に向かいつつある今、
生きることの本質と、古来人間を支えてきた「古の身体」の文化、生き残るための武術的知性とは何かを縦横無尽に語る。


内田樹先生と韓氏意拳の光岡英稔先生の対談本。

教育論を中心に、武道と武術の対比だけでなく「生きること」の意味を考えさせられた。

コメ1俵が60kgになった理由など、明治時代までの日本人の身体と現代人との身体の違いについては、本当なら溜め息しか出ない。

この本にもあるように、足腰が強かった頃の日本人は物事に動じにくかったというのはあるかもしれない。
私自身は最近は心について考えることが多いが、当然身体も大事。
便利になった生活様式の変化だけでなく、生命力を落とす現代のストレスや大気汚染などの環境問題や添加物など食の問題については、常に新しい対応が必要かと思う。

私のような凡人からすると、先人が残してくれた“型”のありがたさは、あらためて思う。

あと、個人的に面白かったのは「オウム真理教みたいな新興宗教と韓氏意拳とどう違うのか?」の会員からの問いに対する回答とか、カリの達人に挑んだものの普通なら殺されているところ生き延びた人が「その技教えてくれ」と奥さんの一人を渡して教えを乞う話とか、心道流の座波仁吉先生の言葉「武術家は自分が有名になるのではなく、弟子が自分を有名にするんだ」というのは、禅の井上哲玄老師も同じことを仰っていて成程と思った。

<追記>
『暗殺教室』という漫画は読んだことがなかったので、この本を読了後に深夜の満喫まで読みに行った。
週刊少年ジャンプ連載でアニメにもなってたんだね。
中々面白かった。
鷹岡先生との対決のところとか。
そういえば、この本でも昔のジャンプ連載の本宮ひろ志「男一匹ガキ大将」の頃と対比する話が出ていた。

整体・薬院らくちん堂



by rakuchin-dou | 2016-01-22 22:30 | 最近読んだ本 | Comments(0)

福岡市中央区今泉の整体・鍼灸院のブログ。仕事関係より読んだ本の感想がほとんど。
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